■グレイスさんニューボディ製作コンセプト■


ボークスが募集した新世代なんちゃらコンテスト。
ニケさんはそれにグレイスさんを新可動ボディ化させて応募されて・・・
なんでも銀賞に入賞されたとか。
これで三姉妹揃い踏みです、すごいな。(^^;)

全身像
衣装は 「ソルベ先生の診療室」 の ちぃさん

でまぁそれを記念して・・・ってわけでもないですけど
その製作コンセプトをニケさんご本人に書いていただきました。
(ご本人は言い訳などと言っておりますが (^^;) )

(ここまで さらお)


【 製作コンセプト(言い訳とも言う) by ニケ 】

前回のコンテストに続いて可動ボディを作ってみました。

全身像2

ベースは一応、マギーです。

全身像1

以前のニナ (ナーシャ) は、精度も出せないのに無理やり骨格を組み込んだために、耐久性・可動共に十分な性能が出せませんでした。
その次のセシル (シンシア) は部分的に1/6ドールの方式を試してみましたが、美しくありませんでしたね。
今回はそれらの方法を組み合わせてみました。
尚今回の作品ですが、結果として設計段階から全て新規作り起こしになってしまいました。
もう少し楽が出来るかと思ったんですが・・・


今回の課題としては

(1) 前回以上の可動範囲と強度を確保する
(2) SD本来のボディラインを保持する
(3) ノーマルSDの可動範囲内では、オリジナルの可動ラインを維持する
(4) ネジは露出しない
(5) パーツは脱着・交換の容易な方式にする
(6) 確実に自立する

こんなことを考えながら作ってみました。
もう少し、部品間のバランス調整をしたかったのですが〆切に間に合わせるためにパスしたのであちこち見苦しい部分が目立ちます。
後悔先に立たずとはよく言ったものです。


まずは関節についての説明です。

【 間接部について 】
全身をこのような2重関節に換えてあります。

関節 組み立て前

この図は肘と膝関節用のものです。

関節 組み立て後

金属部品は、各種の金属パイプとプラパイプとヒートンの組み合わせです。
組み立てですが、熔接技術を持っていないのでエポキシ接着剤を使用しています。
耐久性に不安がありますが、製作は難しいものではないので、壊れたらまた作ればいいと割り切ってます。
樹脂部品は、プラ板の積層で原型を作ってリキャストしたものです。
組み立てはネジによって行います。緩み防止に模型用のネジ止材を塗って防止しています。関節のカバーはネジを隠す為です。

【接続方法】
ボディには、ポリキャップが内蔵されています。それに関節の軸を差し込んで固定します。
余談ですが、分解すると持ち運びがかなり楽になります。(滅多にしませんが・・)


【肘・膝関節】
これらはほぼ、スケール違いの同型品となっています。
可動ラインは図のようになります。


(1) A関節がノーマルSDの可動範囲を受け持ちます(回転とひねり)。
(2) B関節はA関節でフォローできない範囲の可動を受け持ちます。

このようにした理由ですが、
SDの肘関節にはひねりという役目もあるので、腕の中心に位置する必要があり、加えて 【SD本来の可動ラインを維持する】 為にも、A関節の位置はここでなければなりません。
で、この皺寄せがB関節に行くわけです。こっちはひねりの必要がないので中心にある必要はありません。そして可動も内側方向へだけなので、ずらして小型化したほうが、外観への影響は少ないと判断しました。露出部分をどう隠すかは今後の課題ですね。

膝関節にもひねり機能がついていますが、これは股関節を改造したらひねりが出来なくなってしまったからです。(これは後で説明します。)

・・・とかなんとか、色々もっともな言い訳をしていますが、一番の理由は「オ○ツや1/6ドールのコピー作ってもなあ・・」ということなんですね。






【手首・足首】
これも同型のサイズ違いになっています。
表に出るのはB関節だけですが、それぞれのA関節は脛と下腕に内蔵され、ひねりとボディとのジョイントを受け持ちます。

【肩関節】
肩は少し特殊な処理になっています。
脇の下にB関節を配置し、これによって可動範囲を得ています。

他の方法としては、肩の付け根にスイング機構を組み込む方法があり、その方式の方が一般的なのですが、SDの胴体は他のドールよりも厚みがあるの で、そうしても十分な可動範囲は得られないと判断しました。

その結果、上腕を分割しなければならず、美しさが損なわれているのが残念です。

首の中に見える黒い物はポリキャップです。
全てのボディパーツにはこのようにポリキャップが仕込まれていて
ここに関節軸をはめ込むことにより固定しています。


【腰】
腰関節は球状の可動を表現するために、図のようにクロスした構造になっています。

可動範囲ですが、左右方向に関してはこの程度で十分だと思うのですが、前後方向が不足していました。

それを解決する為に上部に更にもう一つ関節を作り、図のようにずらすことによって、ほぼ倍の可動範囲を得ています。




それでも前屈は苦手なようですね。






【股関節】
問題の股関節です。

見ればおわかりでしょうが、腰と肘・膝の方式を組み合わせてあります。
人間の股関節は肩と並んで、球体関節である上に可動範囲が広いというやっかいな部分であります。

体育座りさえ諦めれば、B関節を省略できてもっと綺麗に処理できたのですが、今回は可動を重視することにしました。

結果として股関節での足のひねりができなくなり、膝関節に御願いすることになってしまいました。

布地の少ない肌着を履けなくなったのも、残念なことです。
脱ぎ用の別パーツも作ろうかと考えていますが・・・




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